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ヒヤシンス

2016/03/05 土曜日

一月の終わりに突如としてヒヤシンスを育てようと思い立った。
ヒヤシンスの香水を探してひたすら歩き回って、
ヒヤシンスそのものの香りにはなかなか出会えないことが分かったこと、
いくつかの香りを試すうちに、そもそもヒヤシンスの香りがいかなるものだったのか、
それがちょっと分からなくなってしまったこととが、その理由である。

ヒヤシンスが家で水耕栽培されたのはもう五、六年前のことで、
玄関に置かれていた鉢植えからはとてもいい香りがした。
甘くて、でも甘すぎず、瑞々しい香りは私の一番好きな香りになった。
ヒヤシンスがなくなってしまってからも、ふとした拍子にあの香りを思い出した。

香水を探し回って疲れた足でそのままホームセンターに向かい、
ヒヤシンスの球根が植わったものを買ってきて、
暗い中で懐中電灯を点けて土を混ぜ植えて、翌日から毎日じーっと見つめている。
初めは一つだった球根が、最終的には六つ。
一号、二号…六号と呼んで管理してきたものが、ここ数日の温かさでようやく咲き始めた。

456号

さて香り。ヒヤシンスの香りが欲しかったのである。
実はヒヤシンスが家に来る前からヒヤシンスは私の興味のある花だった。
大好きだった『魔法使いハウルと火の悪魔』で
(有名なジブリ作品の原作ですが、話しは結構違うように思われます。)
主人公ソフィーがハウルに初めて出会う場面でつけていたのが「ヒアシンスの香り」で(※)、
ヒヤシンスという花の名前すら知らなかったのにその単語が、
ヒヤシンスも、ヒヤシンスの香りをさせるハウルという登場人物も同時にとても魅力的にみせてしまって、
ヒヤシンスの香りを知ってからはその箇所を読むといつでも、
ああ、なんて上品な人だろうと、作中のソフィーのように思うのである。

ベランダで花を咲かせた紫のヒヤシンスを部屋の中に取り込むと、
香りがすっと広がった。青い。青い香り。
記憶の中のヒヤシンスはもうちょっと甘かったし、
一緒に育てている白いヒヤシンスはもっと甘く香っているが、
昔家で育てていたものは紫だったのだから記憶を脚色してしまっていたのだろう。
青くて、すっきりしたとてもいい香りである。
そうか、こんな香りだったのかと思うと同時に、
私はこの香りをどれだけ正確に記憶に留めておけるのだろうと少し不安になる。
いくつかの香水の香りを思い出すが、やっぱり本物とは違ってた気がするし、
だからといって本物の香りを纏うということには疑問が湧く。
それだけ青々とした、植物らしい香りなのである。
ではハウルのつけていた「ヒアシンスの香り」とは……。
きっと私がつけても似合わない。
育てて楽しむだけに留めた方が良い、そう言う事なのかもしれない。

まだまだ開いていない花が沢山ある。
一号は今日開き出したばかりだし、二号は球根から頭を出しただけの様子である。
急に暖かくなってしまって一気に咲き切ってしまわないか心配だが、
早春の香りをしっかりと味わおうと思う。





※ダイアナ・ウィン・ジョーンズ,西村醇子訳『ハウルの動く城1―魔法使いハウルと火の悪魔』徳間書店,1997年,p.21

| 18:00 | 日記 | コメント(2) | トラックバック(0) | ↑ページトップ |

この記事へのコメント

とってもきれいに咲いているね!!
私がヒヤシンスを育てたのは、いつだったかしら?と思うほど前のことで、香りもどんなだったか全然思い出せないなぁという感じです…汗
でも、良い香りだったという記憶はあるよ♪

それにしても、この紫色とってもきれい!!
大好きな色味です^ ^

Sissy50 | URL | 2016/03/05 (土) 21:55

Sissy50さんへ

コメントありがとう!
そうそう、中々香りって言葉にできないし、それもあってか記憶に留めにくいよね。
この紫はヒヤシンスらしい感じで私もとても気に入ってます。
一号も紫だと思って買ったんだけど、この紫よりも赤みがかってるかな。紫の幅の広さを感じます。

lunny | URL | 2016/03/05 (土) 23:28 [編集]

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